いつもご視聴頂き誠にありがとうございます。今回は釣り人が自然を守るについて解説いたします。今回は日本釣振興会にて実施された東京大学大学院 山室真澄先生による講演会を要約してみました。近年、川や湖において魚が減った原因についての内容です。とても興味深い内容でしたので、情報共有したいと思います。実際の講演会の様子は概要欄にリンクを貼っておきますので、詳細まで勉強されたい方はぜひご覧ください。この動画を見ることで私たち釣り人が、これからの環境保全のために何をしていくべきなのか分かるようになります。最後まで宜しくお願い致します。
内水面漁業の問題
内水面という言葉があります。これは、湖や川など陸地に囲まれた水の中で行われる漁業のことを言います。日本では、この内水面漁業の魚の取れる量、つまり漁獲量が減っています。その理由として考えられているものが4つあります。1つ目の理由は、魚食性外来業の増加です。これは、日本ではない他の場所から来た、他の魚を食べる魚の数が増えたということです。元々日本の川や湖にいた魚たちを食べて、魚の数が減ってしまったと考えられています。2つの目の理由は貧栄養化です。これは、水の中の栄養分が無くなってしまったことです。小さな生物たちが減少し、その小さな生物を食べている魚たちまで影響が及んでいたのです。3つ目の理由は水草の減少です。水草は魚たちの棲みかや産卵の場所となり、また食べ物にもなります。その水草がなぜ減ったのかというと、貧栄養化や護岸工事などが挙げられています。護岸工事は、川や湖の岸辺を強化するための工事のことで、この工事によって水草が消えてしまった可能性があります。そして、これらの理由を考えているのは、学者さんたちです。でも、これらの理由が本当に魚の数を減らしているのかは、まだはっきりしていません。
科学者の姿勢
科学者と言っているのは新しい事実が出てきたら、それに基づいて自分の考えを変える人のことを聞きます。例えば、ある時、科学者がこの恐竜は肉食だったと考えていて、でも新しい証拠でこの恐竜は草食だったとわかったら、科学者は自分の考えを修正して、この恐竜は草食だったと言います。それと、科学者は自分の仲間からの評価や批判を大事にします。だから、これは間違っていると批判されたら、それについて考え直すこともあります。そして、自分の考えを批判されても怒らない。それどころか、自分が間違って時々訂正することを大事にしています。それが真の科学者の姿勢です。また、新しい事実や証拠が出てきたら、それを大歓迎します。それが科学を進める上で重要だからです。新しい事実が出てきたら、それを最初に考えることを恐れません。さらに、話す人は他人からの意見も受け入れる心を持っています。自分が間違っていると指摘されたら、それを改善するために自分の考えを見直します。科学者は、常に新しい事実に対してオープンで、自分の考えを認めることを恐れない人です。そして、他人からの批判も受け入れます。
外来魚の影響
外来魚とは他の場所から移入された魚のことです。ブラックバスやブルーギルなどの外来魚が増えることによって、魚の数が減少すると言われています。この説の元になった論文は、1990年から2015年までに国立環境研究所の方が行った研究です。この研究では、水質の変化や護岸工事、そして、外来魚の3つの要素を統計分析して、魚類の数が減少する傾向があることが示されました。この研究は、国立環境研究所がプレスリリースし、新聞などでも報道されました。その結果が論文にまとめられています。ただし、漁獲対象となるのは魚だけではありません。内水面ではエビや貝なども漁獲対象となります。特に、対象となった内水面の中には、漁獲対象として主に貝が含まれている湖もあります。また、ブラックバスやブルーギルは貝を食べないため、貝が主な漁獲対象の湖では、これらの外来魚が影響を考えることは少ないです。さらに、統計データを見ると、ブラックバスやブルーギルが存在しない汽水湖では、魚介類の数が減少しているとは言えません。逆に、汽水湖では昔から魚が豊富なためこの説は当てはまりません。このように、統計データだけを見ても、魚の知識がないと本当かどうか判断するのは難しいです。また、場所によっても結果が異なることがあります。
ワカサギの漁業と湖
昔は、湖ごとに漁業が行われていましたが、近年では湖ごとにデータが出ていることが問題になっています。なぜなら、漁業者の利益や魚の数などが関係してくるからです。霞ヶ浦の北浦と西浦だけで漁業が行われています。茨城県の霞ヶ浦はワカサギの豊富な湖だと言えます。ここで、外来魚についても触れましょう。霞ヶ浦には外来魚が存在していますが、ワカサギとは全く関係ありません。また、ワカサギは冬までゆっくりと成長する魚だと思われますが、霞ヶ浦では夏のワカサギという言葉があるほど、とても早く成長します。つまり、霞ヶ浦は豊かな湖であり、ワカサギの取れる量も多いのです。
白魚と霞ヶ浦
霞ヶ浦は、日本の茨城県にある大きな湖で、たくさんの魚が調査しています。その中でも、白魚は霞ヶ浦でよく見られる種類の一つです。白魚は、体長が約5から15センチと小さい魚で、淡白な味が特徴です。地元では食材としてよく使われ、特に新鮮な生の白魚は、寿司や刺身、鍋物で使われます。しかし、白魚は繁殖力が非常に高いため、大量に取れます。しかし、最近では魚の生態系が変化していることもあり、白魚の数が減っているという話もあります。変化だけでなく、人間による長期間な漁獲や外来種の影響も関与していると考えられます。その結果、地元の人々は、昔はこんなに取れたのにと感じられないかもしれません。さらに、人間でも魚を食べる速度が魚の生産力つまり、魚が繁殖して増える速度を上回ったら、その魚種は消えてなくなってしまいます。守りながら資源を利用することの大切さを示しています。私たちは自然と共生しながら生活していく必要があります。そして、そのためには自然のバランスを見極め、保全することが重要です。それは霞ヶ浦での白魚の話にも当てはまります。
科学者説の更新
この話は、2015年に書かれた論文についての話です。その論文では、外来魚が漁獲量減少の原因だと言われていました。この研究では、霞ヶ浦で重要な水産物であるワカサギと、動物プランクトンとの関係を調べました。この論文によると、動物プランクトンの増加は、ワカサギの増加と関係があり、動物プランクトンは植物プランクトンをエサにします。水質の観点からの研究であり、外来魚が漁獲量減少の原因ではないことを示しているわけではありません。ここで重要な点は、科学者は新しい事実がわかったら自分の説を変えていいということです。科学者は正確な情報を提供するために努力します。偶然、最初の論文で外来魚が漁獲量減少の原因とされていたことが、後の研究で変わっても、科学者はその説を改良していくものです。私たちも同じように、新しい情報や研究結果が出た場合には、それに基づいて考え方や意見を変えることが大切です。
窒素と貧栄養化の関係
窒素は植物の成長にとって重要な肥料です。植物は二酸化炭素と水を利用して成長します。そして、植物を食べる生き物たとえば、魚が存在し、それらをさらに別の生き物が食べることがあります。食物の量は栄養の量に影響され、栄養が増えると食物の量も増えることがあります。このことを富栄養化と呼んでいます。一方で、食物が不足すると栄養も減少します。この現象を貧栄養化と呼んでいます。研究者たちの中には、植物の肥料成分である窒素やリンなどが不足しているために、貧栄養化が頻繁に起こると主張する人もいます。しかし、覚えておいていただきたいのは、食物が増えることで栄養が増えるのではなく、栄養が増えることで食物が増えるという関係があるということです。アメリカの生態学者たちは、貧栄養化が有機物の減少によって引き起こされる現象だと認識しています。これを栄養塩と呼びます。窒素はリンを追加するのではなく、水に溶けた有機物の量が重要で、生産量に影響を与えます。諏訪湖ではこの問題が起きています。しかし、数学的に分析すると、有機物は減少していないことがわかります。同様に、宍道湖でも有機物は減少していませんが、魚の数は減っているということを示しています。
窒素とリンの影響
栄養というは、生き物が成長したりエネルギーを得るために必要なものです。その中でも窒素というリンがありますが重要な役割を果たしています。また、光合成という作用も関係しています。窒素やリンが多くなると、海の中の魚たちに影響が出ることがあります。特に瀬戸内海では、窒素が減って魚の数が減ると言われることがあります。魚たちは直接窒素やリンを食べるわけではありません。栄養塩の減少によって有機物も減少することになります。
生態学と水草
生態学とは、自然界の生物や環境の関係を研究する学問です。生態学者は、実際に現地に行って調査することもありますが、多くの場合は実際に見たり触れたりして研究を進めます。私が書いた論文がネイチャーという科学雑誌に掲載されました。この雑誌は科学者にとって非常に重要な雑誌です。水草について説明します。水草は大きく3つのタイプがあります。まず、抽水植物という水の中に根をつけていて、茎や葉が水面に出ているものがあります。次に、浮葉植物というものがあります。水中に根をつけて、葉が水面に浮いているものがあります。最後に、沈水植物という水中に根をつけて、全体が水中にあるものがあります。一般的に水草と言った場合は、陸上の植物ではなく水中の植物を指すこともあります。
現場と科学
ある小学校前で配られたビラに書かれていたものがあります。ビラには、コンクリートで護岸されてしまい、砂浜や葦原が減ってしまいました。そのためにアサザは減りました。アサザは魚が集まりますと書いてあります。この文章を科学者が見ると、一目で本当ではないと分からない部分があります。例えば、波が少ないところには砂がたまります。 釣りをする人ならわかると思いますが、砂浜には波によって細かい泥が流されるため、砂が残ります。そうすると、海岸線が歪んだり、内側がヘドロ化するという問題があるんです。釣りをしない人にとっては、緑の草のある場所には魚が集まるイメージがあるかもしれません。琵琶湖では、ヨシの場所にフナが魚卵を産み付けに来ると言われています。これらの情報が広がったのは、実際の現場を見ていない人が多いためです。 現場を見ないまま、イメージだけで良いことをしているつもりになっている人がいます。しかし、科学的な観点から見ると、このビラに書いてあることは完全に正確ではありません。現場に行って調査することが大切だということを理解しましょう。
アサザ水質浄化の研究
水質浄化というのは、汚れた水をきれいにすることです。今、話題になっているのはアサザという水草が水質浄化にどう影響を与えるかということです。アサザは、水面にたくさん生えていて、水をきれいにする働きがあるとされています。でも、その考え方にはいくつかの疑問点があるようです。アサザが枯れたらどうなるかという問題もあります。アサザが枯れて水面からなくなると、その分だけ水をきれいにする力が湧くということですね。これらの疑問点を挙げているのは、生態学や水質浄化の研究をただ机上で行うだけではなく、現場を見て、現実の状況を考えることの大切さを抱いていると思います。科学というのは、理論だけではなく、実際の現象にどう受け止めるか見ることも大切です。私たちも学ぶ時は、本だけでなく、周囲の現象を観察したり、実験したりすることが大切なんです。
酸素不足と水生生物の影響
アサザは水面を覆う植物で、その大きな葉っぱで水面全体をカバーすると、水中の酸素が不足し始めます。そして、酸素が不足すると水中の生物、特に酸素を必要とする貝や魚は生きられなくなります。また、酸素が不足した水の中では、有機物が分解する過程で硫化物が発生しやすくなります。繁茂すると、水中環境は急激に悪化し、生物が生存できない状態になります。霞ヶ浦について対立している部分では、かつては二枚貝が多くいて、タナゴの産卵場所としても重要です。しかし、タナゴも消えてしまいました。これは、一見美しい緑のカーペットのように見えるアサザが実は湖や川の生態系を崩してました。
河口堰問題と生物の影響
長良川は日本の中部地方に流れる大きな川で、その川の河口部分に堰(せき)が作られています。問題は、その堰の建設が生物たちの生活を困難にしてしまったという点です。国交省は一緒に問題を解決するために小学校を巻き込んで、アサザ植栽事業をしました。これは、アサザが棲みやすい環境を作るためのプロジェクトです。しかし、これにはいろんな問題がありました。たとえば、アサザ基金なるものが科学者ではない人たちによって運営されていたことでした。さらに、アサザ基金や国交省の工事によって、アサザがいなくなった場所にセイタカアワダチソウなどが増えて、自然のバランスが崩れてしまいました。そして、最終的には水の中の堆積物も悪影響を受け、泥が溜まり、貝殻すら消えてしまいました。これは、生態系が大きく変わってしまった証拠です。このように、人間が自然に手を打つと、予想外の影響が出ることがあります。
アサザ保護と環境保護の議論
霞ヶ浦で起きた、人々が環境を守るために行った行動です。湖に特定の植物を植えるプロジェクトが始まりました。しかし、その植物が広がりすぎて湖全体を覆ってしまうと、湖の酸素が不足する可能性があるという意見がだされました。酸素が不足すると、湖に棲む他の魚や植物が生きづらくなってしまう可能性があります。その後、新聞記事にはアサザを湖に出すことで霞ヶ浦がきれいになるという期待があったものの、それは真実ではないかもしれないという議論が出てきました。科学者たちの新しい事実が出てきたら、自分たちの理論や実験をそれに合わせて変えることが必要なんです。事実ではないことに基づいて理論を変えるのは、科学者としては正しいとは言えません。
植物プランクトンと酸欠
海や湖に特有の栄養素、主に窒素やリンなどの無機物が多く供給されると、特定のプランクトンが大量に結果をもたらします。プランクトンは、その生活のために光合成を行います。水、二酸化炭素、太陽光、そして無機物、窒素やリンなどを使って、酸素と有機物、糖類などを生成する過程です。植物プランクトンは酸素を作ります。しかし、問題はプランクトンが死んで分解されるときです。このあと微生物が活動して、有機物をする分解のために酸素を消費します。その結果、水中の酸素の濃度が下がります。教科書の説明には混乱があるかもしれないが、ここでの主要なポイントは、大量のプランクトンが発生し、死んだ後に分解されると、その過程で酸素が消費され、結果として酸素が不足するこれが赤潮やアオコなどの現象が起こる原因であり、その結果として魚などの生物が減る原因となります。汚れた水についての部分は、おそらく汚染された水を指していると思われます。ここでは、無機の供給源として人間の活動による排水や農業による肥料の流出などが含まれます。先ほど、窒素やリンといった無機物が大量に海や湖に流れ込むと、プランクトンが大量に発生し、それが分解されると酸素が消費され、酸素の濃度が低下するということを理解すれば、赤潮やアオコの問題がどのように発生するのかを理解できます。
水の浄化と生態系
光合成とは、植物は光合成というプロセスを使って、太陽の光、二酸化炭素、水から有機物と酸素を作ります。この有機物は植物のエネルギー源となり、また、酸素は呼吸に必要なものです。次に、水の浄化について説明します。ある種の微生物は、水中の有機物を分解する能力を持っています。この有機物を分解する過程で酸素を使います。このため、ただ単に微生物を増やすだけでは、水の浄化とは言えないかもしれません。それどころか、溶存酸素が大幅に減少すると、水中の生物にとっては厳しい環境になる可能性があります。また、植物が光合成を行うことで有機物を作ることにより、水中の有機物が増える可能性もあります。 このため、植物が水浄化するとは思えません。植物の成長は水質を悪化させる可能性があります。
自然と人工物の関係
海や川で遊んだことがあると思いますが、その海や川水辺にはたくさんの生き物たちが住んでいます。それをエコシステムといいます。水辺の生き物たちは助け合って生活しています。それでも、時々海や川の波が強くて、土地が削られてしまうことがあります。これを「波による侵食」と言います。これを防ぐために、人間は防波堤や護岸を作ることがあります。これらを作ってしまうと、水辺の生き物たちが棲む場所がなくなってしまうことがあります。しかし、これらの生き物は、防波堤や護岸に棲むことができます。それは、テトラポットやコンクリートの防波堤も微生物が棲むのを助けることができます。そのため、一見、人工のものが悪いように思えても、実際には自然の生き物と人間が作ったものが共存することもあります。そのため、一つの視点だけで物事を判断しないこと、自然と人間の関わりを深く理解しようとすること、様々な情報源から自分で考えることが大切なんです。
浮葉植物と浸水植物
浮葉植物は水の上に浮かんでいる植物で、葉の表面から二酸化炭素を取って酸素を出します。一方、浸水植物は水の中に完全につかっている植物で、空気中の酸素取って水の中に酸素を出します。この違いの大きなポイントは、二酸化炭素の存在量です。水の中には二酸化炭素が少ない状況です。しかし、浮葉植物は空中から二酸化炭素を取り込むことができますので、制限なく光合成ができます。そのため、浮葉植物は必要な有機物をいくらでも供給できます。さらに、浮葉植物は水中の酸素をも奪ってしまう特徴もあります。
レジームシフトの説明
レジームシフトとは、自然環境がある一定の状態から全く異なる別の状態へ急に変わることを向きます。 ネイチャーという有名な科学雑誌にも紹介されました。考えてみてください。ある湖には2つの可能な状態があります。一つは水草、沈水植物がいっぱいある透明な水の状態、もう一つは水草がほとんどなくて、水の中に植物プランクトンだけの濁った水の状態です。中間の状態はほとんどありません。冬が終わって栄養分が豊富になると、最初は水草が多く生息します。植物プランクトンがこれを使って増え始めます。水は濁り始め、湖の深いところにある水草に光がなくなります。 すると、水草は死んでしまい、その栄養分はすべて植物プランクトンに吸収されます、植物プランクトンはだんだん増えて、水はもっと濁ります。沈水植物と植物プランクトンはどちらかしか生存しない説ですが、これは間違っています。
バイオマニピュレーションと湖の透明度
川や湖がきれいであることは知っています。それを維持するためにはさまざまな要素が影響しています。オランダでは、バイオマニピュレーションという方法で湖の透明度を高めています。オランダは下流に位置しているため、上流から色々なものが流れてきます。そのため湖をきれいにするのは難しい状況です。ブラックバスのような肉食魚が増えると、動物プランクトンを食べる小さな魚を食べててしまいます。すると、動物プランクトンを食べる魚がいなくなるため、動物プランクトンが増えて、水中の植物プランクトンを食べます。そうなると、植物プランクトンが減って、湖の水がきれいになります。これがバイオマニピュレーションという方法です。さらに、すべて水草が湖をきれいにするわけではなく、特定の水草、特にシャジクモという種類の水草が必要だということです。ここで注意が必要なのは、ブラックバスのような肉食魚を増やすだけが解決策ではないということです。さらに、特定の水草が増えることで、湖の透明度が上がるということです。環境を守るためにはいろんな要素が重要で、それぞれが大事な役割を担っています。
透明度を高める方法
水の透明度を高めるためには、特にシャジクモが意味します。透明度が低いと、水が濁って、生物にとって良くない環境になります。では、シャジクモとは何でしょう。これは水草の一種ですが、一般的な水草とは少し違います。一般的な水草は、根から泥の中に含まれている栄養を吸収します。しかし、シャジクモは少し違います。シャジクモは根がなく、水中から直接栄養を吸収します。したがって、湖や川の水の透明度を高めたい場合、シャジクモを増やすと効果的となります。しかし、ここで注意が必要ですが、あまりにも植物が多すぎると、泳いでいる魚が見えにくいことがあるため、水の透明度を高めるために植物を使う時は、適度なバランスが大切です。
水草と魚の関係性
私たちが住んでいる地球には、たくさんの生き物が存在します。それぞれの生き物はまた関係し合い、何かが変われば、それが他の生き物に影響を与えます。これを「生態系」と呼びます。森の生態系を考えてみましょう。森には木や草、鳥や虫、そして動物が棲んでいます。 木が多ければ鳥が巣を作りやすくなり、虫も食べ物を見つけやすくなります。同じように、湖や池の生態系も存在します。水草と魚は、この湖や池の生態系の一部です。水草は、光合成という過程で、太陽の光を使って食べ物を作ります。そして、その食物は、水草を食べる魚や他の水生生物にとって大切な栄養源となります。しかし、もし水草が増えすぎるとどうなるでしょうか。水草が光合成をするためには、二酸化炭素が必要です。そうすると、他の生物が二酸化炭素は使えなくなります。その結果、魚の数が減ってしまう可能性があるのです。
水草と湖の関係
昔、人々は水草があると湖がきれいで透明になるという考えがありました。それは、ある研究者が2001年に説を出したためです。その後も誰かが水草を刈り取りすぎると湖が濁るから、適度な量の水草が必要だという説を立てたり、古い説を使い続けたりしているのでしょうか。しかし、それらの説は、しっかりした証拠がないか、否定されたものだったりします。だから、私たちはそれを信じてはいけないんです。琵琶湖という大きな湖では、魚がたくさんいて、特にブラックバスという魚がたくさんいましたが、ある時期から水草が増えてきました。ブルーギルは平たいから、水草が多くても泳げるけど、ブラックバスは大きい口を持つため、水草が多すぎると泳ぎにくくなります。水草が多いと、水中の酸素濃度が変化します。普通は、水が浅いところほど酸素が多いですが、水草が多いと、それが逆になることがあります。それは、水草が酸素を消費しすぎたり、水草が腐って有機物になったり、それが酸素を消費したりするためです。だから、水草は適度な量が一番なのです。水草が少なくても、多すぎても湖の生態系に良くない影響を考えることがあります。
水草と湖の変化
昔の湖について考えると、湖にはたくさんの水草が生えていました。その理由の一つは、人々が水草を大切に使っていたからです。それが水生生物、特に魚の監視環境を維持する役割も担っていました。さて、なぜ昔は湖に水草が多かったのに、現在ではその数が減ったのでしょうか。それは、化学肥料の発明と使用のためです。水草を肥料として使う必要がなくなってしまいました。その結果、水草を刈り取る人が減り、湖の環境が変化しました。さらに、人間の活動や土地利用の変化が湖の環境を変えました。都市化や産業の発展に伴い、湖が汚染されることが多く、それが水草や魚の環境に与える影響を与えました。そして、最新の生態学研究者たちは、記録が残っていない地域の調査をしないことが多いです。活動や歴史的な変化が湖の環境にどのような影響を与えたかを理解することができます。つまり、昔の湖にはたくさんの水草が生えていたのは、人々が肥料としてそれを利用し、結果的に湖の生態系を守っていたのです。湖の状態は多くの要素によって形成されています。このような視点から考えると、人間の活動が自然環境に与える影響と、それが生物や生態多様性系の健康にどのように関連することが理解することが重要です。
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