ラインとアジング

🧵タックル(釣り具)

 いつもご視聴いただき誠にありがとうございます。釣りって、学べる。です。今日も一緒に釣りの勉強をしていきましょう。今回のテーマは「ラインとアジング」を解説していきます 。

 ライン(釣り糸)は釣りにおいて必要な道具です。しかし、近年はとても種類が多く、何の釣りに何のラインを使ったら良いのか迷うと思います。この動画を見ることによって、ラインの種類や特徴、そして、アジングにおいてラインを選ぶ力を学ぶことができます。

 今回紹介させて頂くラインのデータにつきましては、バリバス様のカタログを参考にさせて頂いております。※案件ではございません。

 最後まで宜しくお願い致します。

 いつものように結論をみていきます。

結論

【結論】は一覧表となります。ゆっくり確認されたい方は動画を止めてご覧ください。

今回の解説内容

今回は次の順番で解説いたします。

  • ライン選びのポイント
  • 主な4つの素材
  • ラインの特性
  • 素材の違いによる水中比較
  • まとめ(ラインとアジング)

ライン選びのポイント

 ラインは、ルアーなどの仕掛けを考えてから選びます。釣りの状況に合わせてラインを選ぶことも大切です。岩などがたくさんある岩礁地帯であれば、切れにくい耐摩耗性に優れたラインが必要になります。障害物の少ない場所であれば、耐摩耗性より引っ張り強度や細さに重点を置いてラインを選択します。また、自分が使う仕掛けやルアーに合ったライン選びも重要になります。素早くボトム(底)まで沈めるのか、それともゆっくり落とし込むのか、あるいは完璧に水面に浮かせるのか。使うルアーや仕掛けの能力を発揮するラインを選べば、釣果もアップしてきます。

ここからは、表を活用して解説していきます。

■ ラインの特性

ラインの特性について解説していきます。

伸度

伸度は、伸びが少ないほど感度は高くなります。ラインに荷重負荷をかけた時にどこまで伸びて切れたかを表すのが伸度です。1mのラインが10cm伸びれば10%となります。ナイロンとフロロの差がないように思えますが、フロロは初期伸度が低いため、実際の釣りでの感度はよくなります。

比重

 比重は、PEは浮き、フロロは沈みます。水を1とした際にどれだけの重さがあるかを示すのが比重です。1.5であれば水より重いため沈みます。逆に0.5であれば水より軽いため水面に浮きます。ちなみに、海水の比重は1.03~1.04と言われています。釣り方にあわせて、特性を活用しましょう。

結節強度

 結節強度は、結ぶとラインの強さが半減する場合があります。ラインを結んだ状態での強さを示す指標です。ラインを結び、徐々に引っ張る力を加えて切れた時点での荷重が結節強度を表します。伸縮性の低いPEは引っ張り強度の約50~90%まで低くなるので注意が必要です。(数値は結束方法によって多少異なります)

引張強度

 引張強度は、一定の負荷をかけた時の強さです。直線強度とも呼ばれ、ラインに一定の負荷をかけた時の強さを意味します。測る際には専用の測定器が用いられ、先端を固定し、ゆっくりと負荷をかけていき、ラインが切れた時点での値が強度を表します。[12lb]の表示は、[12lb]に耐えられるという意味ではなくこの重さで切れることを示しています。

吸水性

 吸水性は、水を吸うナイロンはコーティングに注目です。ラインが水分を吸収する度合です。ナイロンは吸水性が高く、吸水による吸水性、性能劣化に注意する必要があるため良質なコーティングを施したラインを選ぐ必要があります。またPEは吸水性はないが、繊維の隙間に水分が入り込み、使用感に影響を与えることがあります。

耐摩耗性

 耐摩耗性は、障害物の多い場所ではフロロが活躍します。ラインが障害物などにあたって擦れた時に、表面が削られたり、傷つくことを防いで強度を維持する能力を耐摩耗性と呼びます。一般的には、フロロの耐摩耗性が高く、PEは弱いとされている。ただし、素材やコーティングの技術の進歩で、耐摩耗性は向上しています。

主な4つの素材 

 次に基本となる主な4つの素材について解説します。

ナイロン

 ナイロンラインは、しなやかさ、強さ、扱いやすさなどのバランスが良く、あらゆる釣りに安心して使える最もポピュラーなライン素材です。応用範囲が広いラインがナイロンです。また、クセがつきにくい性質で、リールに巻いた時の馴染みがよく、キャスト時に扱いやすい素材です。多少伸びる特性を持っているので、衝撃を吸収するショックリーダーとして使われることもあります。吸水や紫外線による劣化が弱点となりますが、近年は、製法やコーティング技術の発達により、大幅にレベルアップしています。

フロロカーボン

 フロロカーボンラインは、素材が硬いためラインに傷がつきにくく、また、魚が掛かった瞬間の初期の伸びが低いことが特徴です。岩などに対する根ズレなどの耐摩耗性や感度の良さが求められる釣りに最適です。

PE

 PEラインは、引っ張ってもほとんど伸びないという強さがあり、同じ号数のナイロンラインと比べて、2.5~3倍の引張強度があります。ラインを細くすることが可能で、釣りに革命を起こしたラインです。しかし、摩耗に弱いことや、しなやかすぎるなど、使うにはコツや練習が必要です。

エステル

 エステルラインは、非常に優れた感度と高い比重が求められる釣りに最適です。非常に張りがあり硬質で、ナイロンやフロロカーボンに比べて伸度が低い特徴があります。また、吸水性が無く、耐摩耗性もナイロンより優れる。

■ライン素材の違いによる水中比較

ライン素材の違いによる水中比較を、比重が軽い方からみていきます。

 一番上が比重がもっとも軽いPEラインです。水の比重1より軽いため水面に浮くようにラインが張ります。そのため、ロッドを上げるなどルアーに動きを付けると、ルアーは上に向かって進むような動きになります。

 二番目が、ナイロンラインです。ラインの比重が水よりわずかに重いため、水面からやや沈むラインになります。水面の波の影響を受けにくい特徴があります。

 三番目が、エステルラインになります。比重がフロロカーボンほどはありませんが、沈むラインになります。軽いジグヘッドをラインと一緒にしっかりと沈めることができます。

 最後の4番目がフロロカーボンラインです。最も比重が重く、狙ったタナ(水深)に素早く沈めることができます。冬場の低水温期など、ボトム(低層)にいる魚などを狙いたいときに使いやすいです。

まとめ(ラインとアジング)

 今回のまとめです。ラインとアジングの関係を中心にまとめていきます。表は左側ほどアジングに適している特性になります。表は左側になるほどアジングに適している特性になります。

 ナイロンラインは、全体的にアジングには普通となっておりますが、ナイロンラインの最大の特徴でもある、結節強度が最も高く、また、ラインの巻きぐせが付きにくいことは、初心者にとっては、とても扱いやすという利点があります。初心者の方がアジングにチャレンジされる際におすすめなラインです。

 フロロカーボンラインは、比重が最も重いため軽いジグ単を狙ったタナに届けるラインとしては、最も適しています。他の項目は全体的に可もなく不可もなくといったところですが、引張強度が最も普通のため、無理な負荷を掛けると切れやすくもあるため、ややアジングに慣れてきたころに使うことをおすすめ致します。障害物がある場所や、ボトム(深場)を狙うアジングに最適です。

 PEラインは、良いか、普通か、両極端な特性をしています。特に、伸度と感度が優れていることはアジのアタリを明確に取るために重要な特性です。また、引張強度も強いことで、ラインを細くできるため、軽いジグ単をキャストする場合の抵抗も少なくなります。しかし、PEラインの特徴でもある比重が軽いことが、アジングにおける深場攻略において、風が強い日などの状況によってはマイナスになることがありますが、逆に風が弱い日はジグ単をゆっくりフォールさせることができるプラスもあります。1g以上のジグ単であれば、PEラインで対応できます。

 最後に、エステルラインは、良くも、普通もなく、一見、突出した特徴がないように見えますが、他と大きく異なるところは、伸度と感度がPEに匹敵する特性を持ちながら、比重が重いところになります。唯一、アジのあたりを取りやすい高感度と深場を攻略しやすい高比重を両立しているラインになります。また、耐摩耗性にも優れているため、1g以下のジグ単でボトムを攻略する際はエステルラインをおすすめします。

今回の授業は以上となります。ラインを選ぶ力が身について、釣果アップの手助けに少しでもなれれば幸いです。

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